『苦しかったときの話をしようか』USJをV字回復|森岡毅著|ネタバレ感想|2回目も号泣!

読書
この記事は約13分で読めます。

初めて読んだのは、約3年前。

著者の情熱と、お子さんに対する愛情に、号泣しました!

なんと「もう一度読もうかな。」と考えていたタイミングで、

ちょうど夫からの提案もあり、春休み、家族でUSJに行くことになりました(^-^)

ということで、もう一度読んでみたら、今回も号泣してしまいました!

「日本に、こんなに頼もしい方がいるなんて!とってもありがたいです!」

ということで、要約と感想を書きます。

『苦しかったときの話をしようか』簡単な要約

本書は、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の再建を成功させたマーケター・森岡毅氏が、

特に若い人々に向けて「どのように自分のキャリアを設計し、生き抜くか」

を語る実践的な指南書です。

森岡氏自身の挫折や苦労した経験を交えながら、

「個人の強みを活かし、厳しい社会を生き抜くための方法論」を示してくれています。

著者の森岡毅さんとは

森岡毅氏は、日本を代表するマーケターであり、株式会社刀の代表取締役CEO

1972年、兵庫県生まれ。

神戸大学経営学部を卒業後、1996年にP&Gジャパンに入社し、

ブランドマネージャーとしてキャリアを積まれました。

そこでマーケティングの基礎を徹底的に学び、

「消費者視点」を重視した戦略で数々のブランドを成功に導きました。

2010年、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のCMO(最高マーケティング責任者)に就任。

当時、低迷していたUSJの業績をV字回復させた立役者として知られます。

「ハリー・ポッター」エリアの開設や、ハロウィンイベントの成功など、

ターゲット層を明確に定めた施策を展開し、USJのブランド価値を劇的に向上させました。

2017年、USJを退社し、マーケティングを活用した企業支援を目的とする株式会社刀を設立。

地方企業や観光業の再生にも取り組んでいます。

2025年7月には、(株)刀が手掛けた、沖縄のテーマパークが開園します☆

私の感想|刺さったところ

冒頭にも書きましたが、著者の森岡さんが、

ご自身の苦しかったときの体験を通し、語ってくれたことは、

とても情熱的で、心にグサグサと刺さりました。

特に、「親として、自分が成長する姿を、子供に見せたい。」

と思う人にとっても、とても刺さる内容だと思います。

そんな、「成長する姿を子供に見せたい」一人である私にとって、刺さった部分をまとめていきます。

資本主義の本質とは

「この世界は残酷だ。

しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!」

森岡氏の考える、資本主義の本質は人間の「欲」です。

資本主義は、人間の「欲」をエネルギー源にして、

人々を競争させることで社会を発展させる構造を持ちます。

その資本主義社会とは、

サラリーマンを働かせて、資本家が儲ける構造のこと。

日本の教育システムも、大量の優秀なサラリーマン(労働者)を生産するように作られています。

それを知った上で、

自分を活かすチャンスにアンテナを張ることが大事です。

資産を持って生まれていない人が、この現代社会において巨大な資産を手に入れる方法は、

なんらかの方法で資本家に成り上がるのがベスト。

そして、そのための日本人の意識改革をするのが、

マーケティングの仕事でもある、と書いています。

会社に期待されたことを堅実にこなして月給をもらうサラリーマン人生を続けた方が、

ずっと楽ですが、

起業する苦労に見合う大きな「やりがい」というのは、

自分たちで本当に道を選べる「自由」とのことです。

私も独身時代は、当たり前のようにサービス残業をしていました。

でも、本当は自分で道を選べる「自由」が欲しかったんです。

自分の強みを知る

そんな資本主義社会で、自分を活かすチャンスを得るために大事なことは、

まず「自分の強みを知る」ことです。

自分の強みは、「好きなこと」の中にあります。

それを以下のように、3つに分類して、多かったところが自分の強みになります。

Tの人(Thinking)考える力/戦略性が強みになる

Cの人(Communication)伝える力/人と繋がる力が強みなる

Lの人(Leadership)変化を起こす力/人を動かす力が強みになる

私は、今回改めてやった結果、T 5: C 4: L 1 の割合でした。

この社会で結果を残す優秀なプロと呼ばれる人々は、

「その道で努力を積み重ねることができた人」

であり、その正体は

「努力できる好きなこと」を見つけられた「発見の成功者」なのです。

その自分の強みを磨いていくことで、

問答無用な実績を作ることが大事です。

そして「どんな状態であれば、自分はハッピーでいられるか」

を自分に問う。

自分が信じているものに対してなら本来の力が湧いてくるのです。

逆境が自分を成長させる

今は、とても有名な起業家・マーケターとして活躍されている盛岡氏ですが、

ここに至るまでに、壮絶な逆境を経験し、それを乗り越えています。

逆境を乗り越えられるほどの「強い信念」をお持ちだったのに加えて、

それを乗り越えて、さらに強くなられていったのですね。

森岡氏が経験した逆境というのは、

職場でのいじめ(嫉妬からくるもの)をきっかけに味わった、

「自分の存在価値を疑う」という感覚です。

人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているときです。

そんなとき、人は臆病になり、行動できなくなります。

そこで森岡氏は、それを打開する方法として、ある作戦を思いつきます。

それは、「どこに焦点を絞って働けば、最小の努力で最大の成果をあげられるか?」

と考えること。

考えるのが好きで得意だった森岡氏は、

依頼された仕事の中から、本当にビジネスに影響を与える、

重要な課題の3割に集中し、

残りの7割は捨てる、

という働き方に変えたのです。

そこから、ご自身のパフォーマンスが上がっていきます。

頭ではわかっても、それを実行する覚悟を持つのは、勇気がいることですよね!

大きな環境変化に対して、人間は半年もあれば新しい環境に順応していく力があります。

生き抜くための必死に迫られたとき、

それまで眠っていた多くの遺伝子が次々と覚醒していくのを実感したそうです。

「火事場のバカぢから」のことですね!

そこで手に入れることができるのは、人間としての根本的な自信。

別の言い方をすれば、それこそが「環境に適応する力」

自分にとって安全でストレスのない道を選び続ける人は、

運が良ければ幸せにはなれるかもしれませんが、

それでは決して強くはなれないのです。

多様性の価値

自分の強みの裏側にある弱みを自分で克服する努力は、無駄の極みです。

そんな暇があれば、そこに強みを持つ人を探し出して、力を借りればいいのです。

たいていの場合、自分の弱みに対して強みを持つ相手は、

自分の強みの部分を喜んでくれる場合が多いです。

なぜなら、その相手は自分とは真逆の特性を持っている可能性が高いからです。

ヴァイオリンばかりが50台あるより、さまざまな音色が出せる楽器が組み合わされたオーケストラの方が、表現できる楽曲は多いです。

それが「ダイバーシティ(多様性)」の本当の価値です。

行動を変えたいときのコツ

行動を変えたいときのコツについて、以下のように伝えてくれています。

最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを織り込んで、

変わる努力を継続すること。

自分が潰れないようにするには、

最初から肩の力を抜いて

最後尾からスタートする自分を予めイメージして受け入れておくべき。


そこから本当の努力を積み重ねられる自分であるかどうか。

つまり「今日の自分は何をどう学んで昨日よりも賢くなったのか」

その1点を問える自分であればいい。


「できない自分」ではなく、「成長する自分」として、

自分だけは自分自身を大いに認めてあげて欲しい

愛のあふれる強さを持っている方だな、と感じます。

自分のことを、自分が一番認めてあげることで、

強さが湧き上がってくるのかもしれませんね!

親としてハッとしたこと

終盤での、森岡氏からお子さんに向けてのメッセージには、涙腺崩壊です( ;∀;)

私の胸に刺さった部分は、特にこの部分です。

親の期待とか、親孝行とか、そんなことも一切考えるな!


小さな手で思い切り薬指を握ってくれたあの瞬間に、

君の一生分の親孝行はもう十分に済んでいるのだから。

「義理」を押し付けない、この考え方に、ハッとしました!

森岡氏は、

一人でも多くの日本人がキャリアの目的意識に目覚め、

プロになる覚悟と勇気を養う「構造」を早くつくらねばならない。

と、腹をくくっています。

そして、学校教育だけではない、むしろ家庭教育こそが重要。

と考えています。また、

キャリアの話やお金の話を親とほとんどしない家庭が多すぎる。

背中で語る親は立派だが、もう少し口でも語れるようにならなければならない。

と指摘しています。

自分に言われているようで、「ギクッ」としました。

ちらほら子供とそういった話をするようになってきましたが、

もっと自信をもって、子供と話し合えるようにするため、

私も日々学んでいく姿勢を持ちます。

まとめ

『苦しかったときの話をしようか』は、とても情熱的で、

日本人を目覚めさせてくれるような内容だと思います。

たくさんのYouTuberさんも要約されていますが、

魂が震えるような感動を得たい方は、じっくり読んでみることをオススメします(^-^)

春休みにUSJへ行くのが、ますます楽しみになりました!

私が考える、オススメの方

・将来の方向性を考えている学生さん

・子供の生き方を応援するお父さん・お母さん

・武士道のような、日本人の熱い魂の好きな方

・魂が震えるような感動を得たい方

・USJなど、テーマパークが好きな方

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