気になっていながら、映画館で見ることができなかった『ライオン・キング:ムファサ』。
2025年4月9日からディズニープラスにて配信が始まったので視聴しました。
実写版ならではの壮大な大自然の映像と、シンバの父ムファサの成長の物語に感動しました!
さらにこの映画には、「悲しみと向き合うには」というテーマも含まれていると感じました!
そこで、私個人の感想・考察を書いていきます。(ネタバレを含みます)

『ライオン・キング:ムファサ』の基本情報
- タイトル:ライオン・キング:ムファサ(Mufasa: The Lion King)
- 公開:2024年12月
- 監督:バリー・ジェンキンス
- 製作:ウォルト・ディズニー・スタジオ
- ディズニープラス配信:2025年4月9日スタート
【あらすじ】ムファサの運命とスカーの裏切り
『ライオン・キング:ムファサ』は、王となる前のムファサの物語。彼は元々、王家の血を引かない孤児のライオンとしてサバンナをさまよっていました。
ある日、王子であるタカ(後のスカー)に命を救われ、王族の群れに迎え入れられます。ムファサとタカは兄弟のような絆を育み、共に成長していきます。
しかし、やがて運命の分かれ道が訪れます。群れの未来を賭けた試練の旅が始まり、タカの嫉妬と野心が芽生え、ムファサとの運命的な対立が始まります。

印象に残った言葉
物語の中で、今の私の心に特に響いた言葉が3つあります。
- 迷ったときは、道を知るチャンス
- あまりに苦しいと、すべてを憎んでしまう
- 問題は、おまえが何を感じるか、ここ(胸)で
1つ1つ深掘りしていきます。
印象に残った言葉①「迷ったときは、道を知るチャンス」
「迷ったときは、道を知るチャンスよ」 エシェ
家族とはぐれて道に迷ったムファサを助けたときに、タカの母エシェが言った言葉です。
ちょうど今、自分の人生で、自分が何をしたいのかを迷いながら模索している私に響きました。
迷っている今は、不安もありますが、これはエシェの言う通り、「道を知るチャンス」と捉え、自分がやってみたいと思ったことにチャレンジすることを楽しみながら、模索していこうと思います。

「失敗は成功のもと」と似ている気がします(^-^)
印象に残った言葉②「あまりに苦しいと、すべてを憎んでしまう」
「自分とよく似た仲間たちから愛されないと、傷ついて大きな悲しみを抱える。あまりに苦しいと、すべてを憎んでしまうことがあるんじゃ。」 ラフィキ
シンバの娘キアラにラフィキが、はぐれもの(悪役の白いライオン:キロス)について話した内容です。
世の中の悪役の多くが、悪事を働かせる理由は、大きな「悲しみ」。そしてその悲しみが「憎しみ」に変わっていく。
「悪事を働かせる者には制裁を加える」というのが当たり前とされている世の中ですが、もしかすると「制裁を加える」よりも、その根本にある「悲しみ」に向き合うことを大切にする世の中になることが大切なのかもしれない、と感じました。

私自身も、「怒り」の奥に「悲しみ」があると、最近気づきました。
印象に残った言葉③「問題は、おまえが何を感じられるか、ここ(胸)で」
「問題は、お前が何を感じるか、ここ(胸)で。」 ラフィキ
自分の本心に気づけない(隠そうとしている?)ムファサに、ラフィキが言った言葉です。
私も含め、世の中多くの人が、周りに合わせようとしたりして、自分の本当の気持ちに気づけない、おしくは気づこうとしないのではないかと思います。そして心の中での葛藤を経験していると思います。
「体調を悪くする原因は、自分の本心とは違う方向へ進んでいることを、身体が教えてくれている。」ということも聞いたことがあります。
世間体よりも、「自分の心」を大事にしよう、というメッセージだと捉えました。

私も今、「自分の心」を大事にしようと意識しながら、「生き方」を模索しているところです。

考察:「悲しみ」を乗り越えるためには?
この物語では、前作で悪役だったスカーが、心に葛藤を抱えながら悪役になっていく過程が描かれています。
しかし序盤では、家族とはぐれたムファサの命を助け、兄弟のように育っていきます。
また後半でも、ムファサの窮地を助けるシーンもあります。
自分が恋をした相手が兄弟と恋をするシーンを見るのも、とても苦しいものだと思います。
物語の構成上、色々な過程をぎゅっと縮めなくてはいけないかもしれませんが、たった一日で失恋の苦しみを克服するのは、並大抵のものではないと思います。
そこで、疑問が浮かびました。
疑問:制裁を加える以外の方法はなかったのか?
王となる資質のあるムファサであれば、タカ(スカー)に制裁を加えるのではなく、スカーのその悲しみを加味して、互いに調和を目指していくこともできたのではないかな、と思いました。
印象に残った言葉②「あまりに苦しいと、すべてを憎んでしまう。」についてのところとも通じることですが、
世の中、善人と悪人がいて、善人が悪人を懲らしめる過程が描かれる作品が多いと思います。
しかし、悪役がいることで「善とは何か」と考えることもできるので、もし、悪役とうまく調和しながら互いに成長できる方法があるのであれば、それを知りたい、と思う40代の今日この頃です。

と書きつつも、私もまだ、その方法とはどんなものなのか、というのを模索しているところです。
「悲しみ」を乗り越える者と「憎しみ」に変わる者との違いとは?
タカ(スカー)やキロスは、「悲しみ」が「憎しみ」に変わり、「闇落ち」をしましたが、同じく若い頃に仲間から「つまはじき」に合ったラフィキは、「悲しみ」を「憎しみ」に変えず乗り越えています。
その違いとは何かというと、私は、「自分の本心に気づこうとしたかどうか」だと思いました。
印象に残った言葉③「問題は、お前が何を感じるか、ここ(胸)で。」と、ムファサに言ったように、ラフィキは、しっかりと自分の心に「本当に自分が望んでいることは何か」と問いかけて、「自分の心にある答え」に気づいたのだと思います。

自分をつまはじきにした相手を憎むより、その悲しみを活かし前に進むことを、ラフィキは望んだのだと思います。物語の中でも、自分の精神を統一させる仙人のような行動をしていました。
まとめ:『ライオン・キング:ムファサ』は人間の深い心理を追求できる内容
『ライオン・キング:ムファサ』は、サバンナの動物を通しつつ、人間の深い心理を追求できる内容になっています。
ムファサの勇気ある行動に感動することはもちろん、タカ(スカー)やキロスの悲しみ、憎しみからも考えさせられるものがあります。
また、ラフィキのように、「自分の心にある答え」と向き合うことの大切さにも気づかされます。
『ライオン・キング:ムファサ』は、ディズニープラスにて、2025年4月9日から配信されています。
コメント