【書評】森永卓郎『書いてはいけない』のあらすじと感想|メディアが報じない真実とは?

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2025年1月28日に、原発不明ガンでご逝去された森永卓郎さん。

2023年末にステージ4の膵臓がんと診断された後も、精力的に執筆活動を続けられました。 診断以降に手掛けられた著書は約20冊と言われています。 ​

その著書は、Amazonでは何冊もベストセラーになっています。

その内容が気になり、ここ数日で5冊読みました。

まずはその中でも衝撃な1冊『書いてはいけない』のあらすじ・感想を書いていきます。

森永さんがかなりの覚悟で書かれた暴露本。正直私も迷いましたが、勇気を持って感想を書くことにしました。

はじめに|『書いてはいけない』とはどんな本?

この本は、「テレビや新聞では絶対に言えない真実」に切り込んだ、非常に衝撃的な内容となっています。情報社会に生きる私たちにとって、「何を信じるべきか」「本当のことはどこにあるのか」を考えさせられる一冊です。

著者・森永卓郎とは?

森永卓郎氏は、テレビコメンテーターや経済学者として幅広く活動していた方です。独自の視点から経済・政治・社会の課題を解説することで知られ、多くの著書を発表しています。

その中でも『書いてはいけない』は、彼のキャリアの中でも特に異色の内容。まさに「書くことがタブー」とされるテーマに踏み込んでいます。

『書いてはいけない』のあらすじ・感想|暴かれる“見えない支配”

森永卓郎 書いてはいけないのあらすじを紹介

『書いてはいけない』は、経済アナリスト・森永卓郎氏がタブーに踏み込んだことで話題になっている書籍です。この本では、日本社会の裏側やマスメディアが報じない内容にスポットを当てています。特に、大手芸能事務所や政治的な圧力に関する記述が多く、これまで表に出なかった情報をまとめている点が特徴です。

例えば、特定の団体や人物がメディアにどのような影響力を持っているのかを分析し、その構造をわかりやすく説明しています。結果として、読者は日本社会に潜む「見えない力」を意識せざるを得ない内容となっています。

『書いてはいけない』の主なテーマ3つ

  • ジャニーズ事務所の性加害問題
  • 日本航空123便墜落事故の謎
  • 財務省が推し進める財政緊縮主義

本書では、上記の3つのテーマを中心に、報道や政府のあり方を鋭く問う内容が展開されます。いずれも一度はニュースで目にしたことがある話題かもしれませんが、森永氏はその裏に隠された構造的な問題を解き明かしています。

ここでは、『書いてはいけない』のあらすじをテーマごとにわかりやすく紹介しながら、その背景にどんな社会的意義があるのかを掘り下げていきます。

①ジャニーズの性加害をメディアが報じなかった背景

本書では、故ジャニー喜多川氏による性加害問題に対して、長年メディアが沈黙してきた構造に鋭く切り込んでいます。報道機関がなぜこれほどまでに一貫して沈黙してきたのか。そこには、ジャニーズ事務所がもつ強大な広告力とメディアへの影響力が関係していると著者は指摘しています。

さらに森永氏は、マスメディアが抱える広告依存体質が、「報じる自由」を自ら狭めてしまっている現実を描き出します。つまり、事務所との関係性を維持することが報道姿勢に直結しているということです。言い換えれば、スポンサーを失うことへの恐れが、正しい報道を阻む要因となっているのです。

この内容は、既に世間で広く知られ始めている問題とも重なり、読者の関心を強く引きました。また、タレントやメディア関係者の実名も含まれており、真偽をめぐって議論が巻き起こることとなりました。

一方で、これらの記述に対して「名誉毀損ではないか」「信頼性に欠ける」といった批判も見られます。著者の意図がどうであれ、現実的な影響は大きく、今後も波紋が広がる可能性があります。

勇気を持って暴露した人を守れる国民でありたいです。


②日本航空123便墜落事故に残された謎

『書いてはいけない』の中で特に衝撃を受ける読者が多いのが、日航123便墜落事故に関する言及です。この事件は単なる航空事故として片づけられていますが、著者は公式発表では説明しきれない複数の「不自然な点」があると述べています。

その中には、事故現場への自衛隊の介入の遅れや、事故後に回収されたブラックボックスの情報非公開など、国家的な隠蔽を疑わせる要素が含まれています。森永氏は、これが国家機密に関わる情報であった可能性も示唆しており、読者に「果たして真実は何だったのか」と問いかけます。

このように、本書は単なる陰謀論にとどまらず、過去の出来事を多角的に再検証する姿勢を通じて、報道と権力の関係を問い直しています。

森永氏以外にも暴露している人がいるので、今後も情報を取りにいきます。


③財務省が推し進める財政緊縮主義の問題点

もう一つの大きな柱となっているのが、財務省による財政緊縮政策に対する批判です。森永氏は、日本の長期的な経済停滞の背景に、財務省の「カルト的な」緊縮志向があると断言しています。

この政策では、国の借金を減らすことが最優先とされ、増税や社会保障の抑制といった手段が常に選ばれてきました。しかし、その一方で国民の生活は苦しくなり、経済成長は停滞したままです。著者はこの構図を「宗教のように信仰されている」と表現し、財政健全化という名のもとに行われている政策の危うさを浮き彫りにします。

加えて、こうした財務省の影響力が、政治家やメディアにまで及んでいる点にも触れ、国民にとって見えにくい支配構造の存在を指摘しています。

感想レビュー|『書いてはいけない』を読んで感じたこと

■ 衝撃度:★★★★★

読みながら、思わず「本当にここまで言っていいのか?」と感じてしまうほどの暴露内容でした。

■ 読みやすさ:★★★☆☆

わりと文章がぎっしり詰まっているのと、私にとっては難しい言葉がいくつか出てきたので、スマホの辞書機能を使いながら読みました。

2025年2月に発売された『日本人「総奴隷化」計画 1985-2029』は、大きな文字で書かれており、画像も適度に挿入されているので、読みやすかったです。

■ 学び:★★★★★

特にメディアリテラシーが鍛えられると思います。テレビでは報道されない、タブーとされていることを「本当のことを言って死のう。」と勇気を持って暴露された森永氏に、感謝します。

■ 注意点:★★★★☆

内容がかなり辛辣で批判的です。精神的に揺さぶられる部分も多いため、ある程度の覚悟を持って読んだ方が良いかもしれません。

『書いてはいけない』の感想・考察

『書いてはいけない』は単にセンセーショナルな内容に終始する本ではありません。読み込むことで、著者が伝えたい社会的構造や背景を深く考察することが可能です。

例えば、メディアが取り上げない情報がなぜ表に出ないのか。それは単に圧力の問題ではなく、経済的利益や視聴率、広告主との関係など複雑な要因が絡んでいるからです。森永氏はこうした多層的な構造を、読者にも理解できる言葉で解説しています。

そのため、解釈の幅も広く、政治的な読み方もあれば、メディア論的な視点からの考察も可能です。読み手の知識や関心によって、異なる切り口で読み解くことができる一冊となっています。

森永卓郎 『書いていけない』は売り切れ続出?

反響の大きさと世間の注目度

発売直後から、本書は大きな反響を呼びました。SNSではタイトル名がトレンド入りし、書店でも注目の一冊として展開されています。

特に、テレビや新聞で紹介されにくい内容が書かれているという点で、多くの読者が「これは読む価値がある」と感じたようです。その影響から、Amazonレビューや書店レビューでも数百件単位の評価がついており、書籍としては異例の盛り上がりを見せています。

このような背景から、本書は単なる出版物にとどまらず、社会現象とも言える存在になりつつあります。


発行部数は何万部に達したのか

本書の発行部数は、発売からわずか数週間で数十万部に達したと報じられています。これは経済評論系の書籍としては異例のスピードであり、それだけ注目を集めた証拠です。

出版社の公式発表では、重版が短期間で複数回行われており、初版の段階でかなりの部数が準備されていたことも分かっています。実際に書店の店頭で「再入荷待ち」になっていた地域もあるようです。

このように、単なる話題性だけでなく、販売実績としても成功した作品と言えるでしょう。


「届かない」と話題になる理由

本書が「届かない」と話題になった理由は、予想以上の売れ行きによる在庫不足が主な要因です。特にネット注文では、発送までに1週間以上かかるケースも報告されています。

また、一部では「圧力による販売制限ではないか」といった憶測も飛び交いましたが、これは明確な根拠があるわけではありません。ただし、話題性が高まる中で一部流通に混乱が生じた可能性は否定できません。

こうした背景から、「届かない=読みたい人が多い」という状態が続き、結果的にさらに注目を集めることとなりました。

電子書籍での入手方法をチェック

紙の本が手に入りにくい中、電子書籍の需要も高まっています。『書いてはいけない』は主要な電子書籍ストアでも配信されており、すぐに購入・閲覧が可能です。

Kindleや楽天Kobo、BookLive!などのプラットフォームでは、購入後すぐに読める利便性があります。また、音声コンテンツのAudibleでも配信されており、通勤中や家事の合間に聴くことができます。

紙の本にこだわらない人であれば、電子版やオーディオ版の利用が最もスムーズだと思います。


まとめ:『書いてはいけない』は、真実を知りたい人におすすめ

『書いてはいけない』は、森永卓郎氏が命の危険すら感じながらも書き上げた、告発と提言の書です。ジャニーズ問題、日本航空123便の事故、財務省の政策といった「触れてはいけない」とされてきたテーマに、真っ向から挑んでいます。

本書は単なる暴露本ではなく、日本社会における権力構造の歪みやメディアの限界を問い直すきっかけを与えてくれます。その意味で、読む人によって受け取り方は大きく異なりますが、「今、知っておくべき問題がここにある」と感じさせられる一冊です。

そして、『書いてはいけない』はオーディブルでも配信されています。忙しくて読書の時間がとれない方でも、通勤や家事の合間に聴くことができます。

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