「思考は現実化する」ということについて興味がありつつ、
「科学的に証明されていれば、もっと確信できるんだけど・・」
と思う中で、科学的に証明してくれているこの本に出会いました。

「科学的に証明されていないと信じられない!」という方でも、この本を読むと、納得できるのでは、と思います。

『思考のすごい力』ブルースリプトン著 要約
『思考のすごい力』(原題:The Biology of Belief)は、細胞生物学者であるブルース・リプトンが、科学的視点から「思考」や「信念」が人間の遺伝子や健康、人生に及ぼす影響を論じた著書です。本書では、遺伝決定論を否定し、環境や意識の力が私たちの生物学的運命を左右すると主張します。
1. 細胞と環境の関係
リプトン博士は、長年にわたる細胞生物学の研究から、従来の生物学が持つ「遺伝子決定論」に疑問を抱くようになりました。彼の研究によれば、細胞の運命は遺伝子だけでなく、環境によっても大きく左右されることが分かっています。
彼は、細胞を培養液(人工的な環境)に置く実験を通じて、異なる環境に置かれた細胞が異なる成長を遂げることを確認しました。つまり、細胞は受動的に遺伝子によって支配されるのではなく、周囲のシグナル(環境)に適応して変化するのです。
この発見は、**エピジェネティクス(後成遺伝学)**と呼ばれる新しい科学分野と一致しており、遺伝子が固定的なものでなく、環境によってオン・オフが切り替わることを示唆しています。

ダーウィンの進化論(環境に適応したものが生存競争に勝って生き残ってきた、という学説)がくつがえされます。
2. エピジェネティクスと意識の力
エピジェネティクスとは、遺伝子の発現が環境によって調整される仕組みのことを指します。例えば、ストレスや食事、生活習慣、さらには信念や思考も遺伝子のスイッチを切り替える要因になり得ます。
リプトン博士は、「私たちの意識や信念が、細胞の環境を変えることで、健康や人生の質を決定する」と述べています。これは、ポジティブな思考が健康を促進し、ネガティブな思考が病気を引き起こす可能性があることを意味します。
例えば、プラシーボ効果(偽薬による治癒効果)は、この考えを裏付ける実例の一つです。患者が「この薬は効く」と強く信じることで、実際に症状が改善することがあります。これは、思考が生理学的な変化を引き起こすことを示しており、信念の力が健康に与える影響を証明するものです。

ただ切って縫合するだけの手術で、運動ができなくなっていた患者さんが、「体の状態が良くなった」と思い込んで、バスケができるほどになった!という結果もあります。
3.子育てにも影響を与える
エピジェネティクスによると、環境は6歳までの子供に特に大きな影響を与えます。
つまり、幼児の遺伝子を活性化して脳を健康にするには、それをはぐくむ環境が必要です。
子供が、「やろうと思えばなんでもできる」と、色々なことにチャレンジできるようになるには、
親の愛情が必要、ということです。
具体的にいうと、
親が,子供と一緒に遊びながら好奇心や創造性をはぐくむこと。
これこそが大事ということです。

私がこの本を読んだのは約1年前。この時すでに子供たちは小6と小4・・。自分なりには一緒に遊んできたとは思います。子供たちが怖がらずになんでもチャレンジできるかと言えば、確かにできる方かな、とは思います。
ただ、6歳を過ぎたらもう遅いかというと、そうでもなく、何歳になってからでも、意識を変えることは可能、とのことです。

4.愛情深きものが生き残る
細胞膜のメカニズムを研究してきたリプトン博士の結論を引用します。
わたしたちは不滅の霊的な存在であり、身体とは別に存在しているのである。
人類の思慮を欠いた行いが地球にとっても人類自身にとっても破壊的だと認識している人たちだけが、生き残ることができるだろう。
わたしたちは必ずや、「地球規模」の共同体に結集するはずだ。
つまり、わたしたちは各人が神性を有すること、そして、適者生存というやり方ではダメで、地球上のすべての人間およびすべてのものを支持するようなやり方でなければならない、ということを認識するだろう。
わたしたちは食物を必要とするのと同じように、愛をも必要とする魂としての存在だと認識することだ。

仏陀の慈悲瞑想で、「生きとし生けるものの幸せ」を願う、ということと通じていると思います。
感想
335ページにぎっしり、しかも科学的で難しい言葉もたくさん出てきましたが、
「思考は現実化する」というのを、科学的に証明している本を読んで理解したい!
という思いで、なんとか読了しました。
これまで、スピリチュアルの分野は「目に見えないし、証明されていないので怪しい」と思ってきましたが、このように、「スピリチュアルは科学」ということの証明をしてくれる科学者が活躍されていて、「未知の分野の探究」にワクワクします!
まとめ
- 細胞は環境の影響を強く受ける(遺伝子決定論の否定)
- 思考や信念が遺伝子をコントロールする
- 幼児の遺伝子を活性化するには、親の愛情が必要
- 愛情深き者が生き残る
kindle Unlimitedで無料で読めます☆
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